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【企業・代理店向け】初めてのPrezi制作で覚えておくべき10の特徴

2016年12月29日 - Other, Presentation
【企業・代理店向け】初めてのPrezi制作で覚えておくべき10の特徴
みなさんこんにちは。プレゼンテーションデザイナーの吉藤です。
2016年もいよいよ終わりですね。今日は年末特集ということで、普段のPrezi制作事例とはちょっと違った話を。
 
毎年徐々に日本の企業でのPrezi利用が増えてきているのですが、2016年は特に「今回始めてPreziを使います!」という企業様や代理店様が多い印象でした。
 
さて、そんなときに僕がお客様からよくいただくご質問が、「なんだかすごそうだからPrezi使うんですが、まだ基本的なところとかよくわかっていなくて。。」というもの。
 
 
 そこで今日の記事では、Prezi制作を依頼する側に立つことの多い企業の担当者、代理店担当者の方々に向けて「初めてのPrezi制作で覚えておくべき10の特徴」をまとめました。これだけ押さえておけば「次のプレゼンはPreziで!」という天の声が突然降ってきて会議の席でもPreziのことをしれっと語っていただけるかと。笑 


prezi_horizontal2①Preziの発音は、プレジ。

微妙に悩みますよね、Preziの発音。
正解は、日本語公式では「プレジ」です。Prezi本社での英語での発音は「プレズィ」(最後のィは短め)が近いですね。 


②ヨーロッパ発のプレゼンツール。

Preziの本社はハンガリーのブダペスト。シリコンバレーやアメリカの大学で多く使われているのでアメリカの会社と思われがちですが、ヨーロッパ発のツールなんです。ドイツの大企業などが好んで使ったことで、日本ではドイツに本社を置く外資系などから導入が進んでいます。


test2③基本的にオンラインでクラウド。

PreziはPowerPointのようにインストールをする必要はありません(オプションでインストール版もありますが)。Webブラウザ上で、Facebookのようにメールアドレスとパスワードでログインして使うのが基本です。
 

④制作指揮だけならライセンス購入不要。

編集作業をせずに制作を依頼するだけなら、アカウント登録やライセンスの購入は必要ありません。ですので③で説明しているメールアドレスとパスワード云々も、自分で編集しないのならいらないです。
 
途中経過の確認は送られたURLからブラウザで閲覧すればOK。実際のプレゼンも完成版のURLにアクセスするか、制作者サイドでオフラインデータを書き出して送付すればネット環境のない場所でも安心して使えます。システム管理部門にかけあって新しいソフトウェアのインストール申請を…といった面倒は不要です。
 
 

⑤セキュリティも問題なし。

「オンライン」、「クラウド」、「URLで進捗確認」、と聞くと日本ではまだまだ不安になる方が多いセキュリティですが、ここは特に懸念する必要はないかと思います。制作者側がProライセンスを持っていればオンライン上のセキュアな環境で作業が保証されていますし、確認用のURLもクローズドなものです。(もちろんネットワークに「絶対」というものはありえないですが、IT企業としての十分なセキュリティ体制は取られています。)僕は現在3000超のPreziをクラウド上に保存していますが、使用開始以来8年間でセキュリティ上、データベース上の問題が起こったことは一度もありません。

 

prezi1⑥Preziのダイナミックさの正体。

Preziの作品を初めて見た方にとっては、とにかくクリエイティブでダイナミックに見えるのがPrezi。「Preziはズームするプレゼンツールで~」といろいろな紹介サイトで言われていますが、ここではこのダイナミックさの本質を率直にお伝えしておこうと思います。このダイナミックさの正体は、「フレーム」と呼ばれるいわゆる「カメラワーク設定」です。ズームしたり、回転したり、という派手な動きはこの設定を適切に行うことで決まります。PowerPointとの大きな違いがここで、このフレーム設定には独特の空間認識能力が必要とされるので、ある程度の習熟が必要になります。

 

⑦素材がなければPreziもダサい。

そしてよく言われるのが、PowerPointがダサくて、Preziはクール!ということ。ですが、Preziを使うだけでその日からいきなりクリエイティブなプレゼンになるわけではありません。Preziはあくまで特殊な動きを提供している「入れ物」。そこに配置するグラフィックパーツはAdobe系のアプリを使ってじっくりと制作する必要があるのですが、この手間をかけなければ、単に「ぐるぐる動くパワポ」という残念なPreziになってしまいます。素材の準備でどのくらい違うのか、ここで比較してみましょう。まったく同じ内容のプレゼンを、あまり手間をかけずにフツーに作ったPreziと、きちんとグラフィックパーツを作って動きとデザインのコンビネーションを設計して作ったPrezi。この2つを並べてみます。
 
こちらは手間をかけずに作ったPrezi。
nys1
こちらはきちんと設計したPrezi。
nys2
 
ひとつ目の手間をかけていないPreziでも、これだけ見ていれば一見動きが「ぐいーん」となっていてダイナミックと言えばそうです。ただし、聞き手がこういう動きにびっくりしてくれるのは最初だけで、1、2回見たら皆さんすぐに飽きてしまいます。あと、特に動きに意味がないので批判の対象にもなりやすいですね。曰く「お金をかけるのはそこではない。内容が大事だ」と。

一方でふたつ目のPreziでは、地図の位置と話の内容をリンクさせた「意味のある動き」にしています。ロジカルであり、見る側のわかりやすさも増し、さらに見た目にもクリエイティブであり、動きのダイナミックさがあるため、聞き手を飽きさせない効果も持っています。プレゼンの素材を作り込むと、こういう差が生まれます。プレゼンの素材の作り込みについては、PowerPointも同様ですね。(参考:PowerPointはダサくない!Prezi Expertがつくるとパワポはこうなる。

 

 

⑧目をまわすことも、まわさないこともできる。

しばしば「Preziはぐるぐるして目がまわるだけ」というご意見を持たれることがありますが、先程の例でおわかりのようにこれは作り方によります。

無意味なぐるぐるにすれば当然酔ってしまう方も出てきますが、ロジカルに制作すればこれは起こりません。ちなみにPreziを見ていて気分が悪くなることを、Prezi酔い、と呼んでいます。笑

 

⑨公認Prezi Expertというライセンスがある。

Prezi制作のグラフィックレベル、Preziのフレーム設定を行う空間認識能力、プレゼンのコンサルティング能力などの各項目について、Prezi社が総合的に審査・面接を行い、通過した企業に与えられるライセンスが「Prezi Expert」です2016年末の段階で、全世界で60社。ほとんどが企業ですが、僕を含めて5人ほどは個人でこのライセンスを保持しています。けっこう厳しい審査基準なので(取るとき大変でした)、どのエキスパートに頼んでもかなりのものがあがってきます。こちら(https://prezi.com/experts/)から世界中のPrezi Expertが検索できるので、見てみてください。

なお、どの国のエキスパートも最低自国語と英語の2言語でプレゼンテーションデザインを行うことができるので(面接や書類などはすべて英語です)、日本語にこだわらなければ選択肢が広がりますよ。ちなみにPrezi Expertには専用のフォーラムがあり、Preziについての情報交換を常に行っているほか、年に一度のMeet upで直接会っていろんな議題で会議をしたりしています。

 

 

cell-phone-801946_640⑩プレゼン制作はチラシより高くCMより安い。

最後に気になる制作金額。
世界での平均金額は5000〜6000ドルほどが相場(これはPreziだけではなく、PowerPointも同様)。デザインキュレーションサイトvisual.lyでは、プレゼン資料デザインの金額は3500ドル~としています。
 
ちょっと前までは「社内で作れるプレゼンに高い外注費をはらうなんて。。」という考え方が一般的でしたが、プレゼンテーションデザインは「パワポのお化粧」ではなくて「コンサルティング」。PreziやPowerPointで組み上げる前段階でプロ用のアプリを複数駆使してグラフィックを作り込んでいるので、工程としてはCM制作に似ています。価格帯としては、チラシを一枚つくるよりは高く、CMをつくるよりは安い、というレベル。プレゼンのもたらす効果の高さを考えると費用対効果は十分にある、というのが僕や各国のPrezi Expertのクライアントの考え方です。
 
 
以上、「初めてのPrezi制作で覚えておくべき10の特徴」ということで、Preziの最初の気になるポイントをまとめました。よりよいプレゼンテーション制作に役立てていただければうれしいです。
ところでこれまでの僕のブログは「自分でPreziをつくってプレゼンする人向け」を漠然と想定していたんですが、「自分ではつくらないけど、依頼はしたい」という方が増えてきているのは日本でのPrezi利用の層が厚くなっている証でもありますね。日本でも世界に負けないプレゼンテーションが増えてくるとうれしいです。
 
Prezi制作のご依頼は contact@re-presentation.jp まで。