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デザイナーってなにしてるヒト?

2015年8月27日 - Other, Presentation
デザイナーってなにしてるヒト?

みなさんこんにちは。プレゼンテーションデザイナーの吉藤です。

今日はちょっとデザイナーというものの話を書いてみようと思います。
というのも、一連のデザイン関連の騒動を見ていて、いろいろ考えるところがあり。
といっても、何かを論じたいわけじゃありません。

(人によってデザインの好みはあるでしょうから、好き、嫌いという議論はいいと思うんですが、デザインのプロセスについては、事実と推測とを分けてちゃんと建設的な決着にもっていってほしいなと思います。)

 

今日書こうと思ったのは、「デザイナー」って、実際何やってるのかわかりにくくない?ってことです。
これは、僕自身が非デザイン業界からデザイン業界に入ってきた人間だから
感じることかもしれないんですが。

D2

デザイン業界に多少片足つっこんでる人でもない限り、普通デザイナーって「絵を描く人」だという認識がなんとなくありますよね。ありません?

これは、もちろん正しいです。デザイナー自身がロゴデザインなどをする場合、自分でラフを描いて、コンピュータでグラフィックにするという手作業を行います。わかりやすく考えられるデザイナー像ですね。

D3


 

ただこの一方で、別の誰か(イラストレーター・グラフィッカー)の描いた素材を組み合わせて何かをつくる、というデザイナー業もあります。無料素材やロイヤリティフリーの素材もあれば、有料の素材も、あるいはイラストレーターさんをご指名して描いてもらう素材もあります。いわば料理のようなもので、別のところで作られた野菜を調理して、お皿に盛りつけた料理にするわけです。これも立派なデザイナー業です。というか、ここがいわゆる「デザイナー」と名乗っている人で最も多いんじゃないでしょうか。

 

さらに状況によってはD4、上にディレクターという役職がいて、全体のコンセプトなどを決定して大きなデザインプロジェクトを動かす場合があります。時にはディレクターという言い方を使わず、ディレクターという意味で「デザイナー」という称号をもっていたりするのでややこしいですが、これも立派なデザイナー業です。

そんなわけで世の中には、絵を描くプロフェッショナルの「デザイナー」もいるし、組み合わせのプロとしての「デザイナー」もいるし、ディレクションばかりを手掛けるプロジェクト運営のプロという「デザイナー」もいます。実際のところ、ほとんどのデザイナーは何かしら横断的にお仕事をこなしているケースが多いと思います。

 

ということで、デザイナーという言葉自体がちょっとわかりにくくブラックボックス化しているのってあるんだろうな、と。
ここに挙げたのだって僕の知る範囲のコンピューターまわり、主にWeb系とかのデザイナーであって、服飾とか製造業とかになるとまた違うとは思いますし、業界や会社によっても違うと思います。

だた、描く人・組み合わせる人・指示する人、どれも「デザイナー」と言うよっていうのは、職業理解として頭の片隅にでも覚えておいていただけたらうれしいです。
いつかデザイナーに何かを発注するときにお役に立つかなと。

 

デザイナー。なんとなくかっこよい称号ですが、同時にチャラいというか、ハリボテのミーハーな印象もあるかもしれません。

資格試験があるわけではないのでこれって完全な自称というか通称であって、仕事が来るかどうかは実績だけが左右する、実はシビアな業界です。世にデザイナーと呼ばれている人々、特に有名な方たちは、制作物だけでなく、制作の姿勢や仕事上の人との接し方といった人間力も含めて、そうした淘汰を何度も何度も実力で勝ち残ってきた人たちだということを、これもまたちょっとだけ思っていただけるとありがたいです。

 

さて、ちょっと見えにくいですが、クリエイティブの裏側にあるデザイナーの役割の区別について書いてみました。

デザイナーだけが突っ走ったり、あるいは切り離されて論じられる世の中ではなくて、日本をより良いものにしようとする多くの人々で日本がもう一歩クリエイティブな方向に進むといいなーと思います。

 

 

 

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