Menu

Street photography Masterclass@北京 参加レポート

2018年6月23日 - Photography
Street photography Masterclass@北京 参加レポート

みなさんこんにちは。プレゼンテーションデザイナーの吉藤です。

以前書いたこの記事『フォトグラファー Alan Lim が東京でストリートフォト講座を開催!』で紹介していたStreet Photography Masterclassの北京での講座に参加してきましたので、そのレポートを書いておこうと思います。

 

 

 

この講座、毎年世界中のどこかの都市で実施している(Alanの都合で実施しない年もある)のですが、2018年は北京と東京。

北京:4月24日(水)~29日(日) http://bit.ly/2B79sbn
東京:未定
(※東京の方は当初9月6日(木)~10日(月)という日程でしたが、スケジュール調整中です)

という日程で、まずは北京の方に参加してきました。

5日間の日程で、毎日朝セッションをしてから撮影場所に行き、講座名のとおりストリートフォトを撮影していくというのが毎日の流れ。現場ではAlanからカメラの設定や構図の撮り方、状況の観察のしかたなど、撮影に関するあらゆることを学びながら撮影していきました。

5日間の日程と撮影場所はこんな感じ。

Day 1 4/25(水)天安門広場
Day 2 4/26(木)紫禁城
Day 3 4/27(金)万里の長城
Day 4 4/28(土)天壇公園・さびれた遊園地・798芸術区
Day 5 4/29(日)最終セッション
 
毎朝のセッションはその日ごとに北京のおしゃれなカフェにて。真ん中が先生のAlan Limです。
 
初日のここは北京にある胡同(フートン)と呼ばれる古い街区のひとつを改装したモダンなカフェ。ここでコーヒー飲みながら(そして朝ごはん食べながら)まずは座学。その日ごとにテーマがあって、初日なら Gear handling(機材の取り扱い)と、Ways of approach(被写体への近づき方)とか、2日目ならCapturing body language(被写体の動きやしぐさの捉え方)とか、それぞれの撮影場所で起こりそうな内容に合わせたテーマを1時間ほど学びます。
 
また、2日目以降は前日に撮影したものの中から各人15枚ずつをセレクトして、みんなで意見を言い合う、という時間が入ります。Alanの話も面白いのだけど、他の人が撮ったものを見る機会というのはなかなかないもの。特に同じ撮影地にいたはずのみんなが何を撮っていたか、というのを披露しあうのは、それぞれのフォトグラファーの考え方が表れていて非常に勉強になります。
 
 
 
 
そしてこの朝のセッションが終わると撮影場所に移動。北京滞在中はシェアサイクルのMobikeかOFOで自転車移動。こんな感じでけっこうシュール。笑。
 
前を走ってるのはポーランド人フォトグラファーのAgnieszka(アニェスカ、と読みます。日本人には読みにくい..)。シンガポールではAlanのスタジオのサポートもしているので以前からずっとお世話になってるお姉さんみたいな感じで今回久しぶりに再会。
 
なお、さすがに万里の長城までは車をチャーターして行きました。そのほかタクシーも時々活用。
 
 
 
そして移動した先で撮影。
 
撮影中も、その場所の光の強さに合わせたカメラの設定や、人の流れの中での撮影ポジションの見つけ方など、けっこう込み入った話をしています。右の写真は万里の長城の上で話し込むAlanとオランダ人のDiana。
 
撮影する現地で話を聞きながら、解説してもらいながら撮れる、というのはものすごく勉強になります。
 
 
ストリートフォトというと、歩きながらパシャーみたいな “偶然の一枚” のを想像するかもしれませんが、そうではなく、人の流れや光の入り方をしっかりと観察して、ここの位置でこうカメラを構えるとこう撮れる、ということを頭の中で計算してから撮影する、というプロセスを実地でしっかりと学習。地道に同じ場所で一時間近く動かずに人が通るのを待つ、といったことも何度もありました。シンガポールにいた時からAlanがよく言ってたのは、”シャッターを切る前にどんな写真に仕上がるか頭の中でシャッター切ってる” というものでしたが、偶然の産物ではなくて計算されつくした結果としての写真、という点を体で覚えるレベルで習ってきました。この写真も、万里の長城の砦の中で30分くらい粘って撮れたもの。
 
毎日夕方くらいまで撮影したあとは現地解散で、おなかがすいたら何かを食べに行くもよし、居残りして撮影を続けるのもよし、という感じで、かなり自由な雰囲気でした。僕は毎日居残りしてけっこう長く撮影を続けていましたが、みんな意外とさっさと帰ってしまったり。笑 
 
実際にこのコースの中で僕が撮ったものがこちらです。こうやってみるとそれなりーに見えるかもしれませんが、同じ場所にいたAlanの撮ったものを比べるとやはり違いは歴然で、本当に5日間で自分の腕の未熟さをよくよく実感しました。
 
 
そして、撮影の中でAlanが大切にしていたのが、IronyとかHumorという要素。見た人をちょっとくすりと笑わせるような、”ただきれいなだけじゃない写真” というのもこの5日間で学んできました。
 
 
ちなみに今回撮ったものの中でみんなからの評価が高かったのが、人類の進化の最後にスマホいじってる兄ちゃんが写ってる一枚と、赤い扉(紫禁城です)の前でおんなじ姿勢で居眠りするピンクの服着たおばちゃんたち笑 これ、どちらも居残りして一人になってからうろうろしていて撮影したものなのですが、”粘ってじっくり街と人を観察し続けたからこそ撮れたもの” という評価をもらいました。
 
5日間で、撮った写真は3000枚弱。自転車移動55km。歩きではどれだけ歩いたか知れず。体重は3kg減。めちゃくちゃストイックな撮影の日々でしたが楽しかったし集中的な勉強になりました。最後のこの1枚は、紫禁城で撮影している僕をAlanが撮ってくれたもの。
 
ということで、Street Photography Mastercourse@北京の参加レポートでした。東京のほうも僕は参加しますので、興味のある方はぜひ。英語不安だったら僕の方にご連絡ください。