みなさんこんにちは。プレゼンテーションデザイナーの吉藤です。
今日は、僕のポートフォリオサイト “re-presentation.jp” のロゴマークについてちょっと解説してみようと思います。
ロゴマークができていく変遷や、込めてる思いをちょっとご紹介できればな、と。
ロゴ以前の話になってしまうんですが、もともとプレゼンテーションデザインのお仕事を立ち上げるにあたって、まずドメイン名の段階からずいぶんと悩みました。”日本のプレゼンをカッコヨク。” というコンセプトだけは決めていたので、それをわかりやすく表現するドメインということで、まず想定したのは以下のようなもの。
・ presentation-designer.com / jp
・ cool-presentation.com / jp
・ presentation-creator.com / jp
ただ、どれもちょっと説明的というか、ありきたりというか、すごく日本企業的だなぁと。
ドメイン名そのものもかっこよくて、気づいた人には意味が分かってニヤリとしてもらえるようなものがいいな、という方向で考え直して、
re-presentation.jp =日本の(jp) プレゼンを(presentation) もう一度見直す(re-)
という今のものに決めました。思惑通り “カッコイイ” と言ってくださる方と、”何してる人かわかんないっす”、という方と、まっぷたつに分かれます。笑
ドメインが決まったらようやく次はロゴマークです。最初はドメイン名をそのまま横書きにしたシンプルなものを使っていました。これですね。
文字の形には、Louis Vuittonやフォルクスワーゲンなどでも使われているシンプルでシャープな形のFutura というフォントを調整して使っています。プレゼンだといろんなテイストのデザインを手掛けることになるので、できるだけニュートラルなイメージを持たせたかった、というのがこのフォントを選んだ理由です。
「もう一度見直す」、という部分を強調したかったので、”今までの固定観念をひっくり返す” という思いを込めて、最初の「R」をひっくり返しました。それから、「日本の」という部分を象徴するために、「jp」の「j」の上の丸を日の丸をイメージして赤くしています。ただ、日の丸そのままの紅色ではなく、紅色にいろんな要素が混ざり合う、という意味を込めて、少しくすんだピンク(カラーコード #DD325E)にしています。
さて、横書きのロゴで一年以上しばらくやっていたんですが、スクエアなロゴがあったら使いやすいかなと思うようになり、2015年の初めにロゴを一新しました。
プレゼンのスクリーンを象徴するという意味でも、四角形を使いたかったんです。
とは言うものの、re-presentation.jp のドメイン名は長すぎて正方形のデザインに収めるにはちょっとおさまりが悪い。とりあえず無理矢理入れてみたらこんなのになりました。
ちぐはぐな文字サイズであんまり品がよくないですね。
そこで思い切って「Presentation」の部分をふたつに分けてしまうことにしました。
文字間と位置を調整して、最初の「Re-」を左寄せ、最後の「.jp」を右寄せに。そうするとちょうど「tion」の「o」と「jp」のピンクの丸が重なるので、位置あわせてみて。こんな感じですね。
ここからバランスを細かく調整して、よりすっきりと清潔感のある抜け感を出しました。
仕上げの方向性としては、アパレルブランドのようなスタイリッシュな色と構成をイメージしています。
こんなふうに黄金比なども使って位置を決めてはいますが、これはある程度の目安ですね。最終的には数値的な均整ではなくて、目視で見たときに心地いいバランスにしています。特にスクエアの中の文字部分は完全に上下中央に配置するのではなくて、ちょっとだけ上寄り(下だけ少し余分にスペースがある)にして、空間に浮かぶような軽さを演出するようにしています。すごくどうでもいいようなことですが、デザイナー的には大切なこだわりポイントです。笑
こうしてできたのが現在のバージョン。背景色にあわせて枠と文字を白にすることもあります。名刺やサイトのデザインで使用しているのは白バージョンですね。
基本白黒ですが、これは真っ黒ではなくて、微妙にグレー(カラーコード #222222)にしています。真っ黒だと主張が強すぎるし薄いグレーだと頼りない感じがでてしまうので、ちょうどいいバランスを試してみた結果の色です。
なんだか後から書くとまるで最初から決まっていたかのようにするすると作っているような印象ですが、実際は数日の試行錯誤を経ています。
以上、ロゴデザインの変遷と、ロゴに込めたデザイン的な意図を書いてみました。
世の中のロゴデザインには、それぞれに込められた思いがあると思います。ロゴをみたら、これってどうやって作られたのかな、とちょっと考えてみるのは楽しいですよ。