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自分のプレゼンをつくる?人のプレゼンをつくる?

2014年7月16日 - Presentation
自分のプレゼンをつくる?人のプレゼンをつくる?

みなさんこんにちは。プレゼンテーションデザイナーの吉藤です。

今日は、「誰」のプレゼンを作るか、という話をしましょう。

みなさんは自分のプレゼンを作ることが多いですか?それとも人のプレゼンを作ることが多いですか? あるいは、自分のプレゼンは自分で作りますか?それとも人に作ってもらいますか? いくつかパターンがありますね。

①自分で自分のプレゼンを作る
一番シンプルなパターンです。本当はこれが一番いいんです。

②プレゼンターのために、自分がプレゼンを作る
コンサルティング業などでお客様のためにプレゼンを作る。あるいは社内で上司のためや営業部のためにプレゼンを作る、というパターンです。僕のお仕事もこれですね。

③自分がプレゼンターで、人にプレゼンをつくってもらう
特に企業である程度のポストについておられる方はこのケースが多いのではないかと思います。

だいたい世の中のプレゼンについてはこの 3 つのパターンです。さてここで、こんなセオリーをご紹介します。これは僕が以前プレゼンを作成させていただいたとある大企業のCEOの方がおっしゃった言葉です。

 

“人にプレゼンテーションを作ってもらうと、演繹的なアプローチになる。自分で作ったプレゼンテーションは、帰納的なアプローチになる。”

 

ちょっと解説が必要ですね。このへん僕の感覚なんでざっくりとですが、 まずは辞書的な意味から。

演繹的なアプローチというのは、「結論を先に展開し、その後個別の事象に論を進める」ことです。 帰納的なアプローチというのは逆で、「個別の事象から説き起こして、結論を導く」というものです。

例を挙げて説明してみましょう。たとえば、プレゼンづくりは大変、という内容で話をするとしましょう。

演繹的なアプローチ
①情報化社会の中で、プレゼンづくりはどんどん大変になってきている。


②A社ではこんな工夫を。B社ではこんな苦労が。

帰納的なアプローチ
①IT系のA社は、プレゼンづくりにこんな工夫をしています。 一方でB社はこんな苦労をしています。

②情報化社会の中でプレゼンづくりはどんどん大変になってきているんですね。

という感じです。

さてこの両者、ちょっとわざとらしいくらいに口調を変えてみました。もちろんわざとです。笑 つまり演繹的アプローチのような結論先行型だと、ドライで分析的な印象になる傾向があります。いわゆるビジネスライクなトーンになることが多いです。 一方で帰納的なアプローチは、自分の体験(のように語る話)から論を展開するので、オーディエンスに語りかけるようなシナリオが可能です。よりカジュアルになりやすいのはこちらですね。

ここで、”人に作ってもらうと演繹的なアプローチになって、自分で作ると帰納的なアプローチになる” という言葉を思い出してみてください。 人のプレゼンを作るときには自分の言葉や体験で語りにくいから無意識に演繹的なアプローチをとることが多くて、自分のプレゼンを作るときは自然と自分の体験から始めてしまうので帰納的なアプローチになることが多い、ということです。

プレゼンは、話の内容や聞き手の情報などを総合的に考えて「どんな印象のプレゼンにするか」をよく検討する必要があります。だから、「誰」のプレゼンを作っているのかをちょっと考えて、どちらのアプローチに傾きがちか認識しながら作っていくといいですよ。

そして人に作ってもらう立場の方も、こんな傾向があることを踏まえて事前によく打ち合わせをしておくことをオススメします。プレゼンターがカジュアルに話したいと思っているのに、なんでかシナリオ的にドライな感じになってしまって温度差あるなぁ、と感じるケースは意外と多いです。

と、珍しくプレゼンの中身のお話でした。

ちなみに今回のアイキャッチの画像の英語は、「for whom the bell tolls」をもじってます。わかりにくい?笑

 

 

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