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PreziっぽいPreziをつくる その①

2015年7月17日 - Presentation
PreziっぽいPreziをつくる その①

みなさんこんにちは。
プレゼンテーションデザイナーの吉藤です。

僕がこの仕事をしていて、もっとも多くいただくご相談というのがあります。それは、
“Prezi使ったけど結局パワポみたいになってしまうんだけど”
というもの。

実際のところ、なんか期待してPrezi使ってみたけど、あんまカッコよくならなかったし操作も面倒だしやめた、みたいな状況、けっこう多いみたいですね。

これにはいろんなケースがあると思うんですが、今日は僕が仕事の中で最もよく出会う例をひとつあげて、その解消例も含めてご紹介してみようと思います。

抜けられないパワポスタイル

多くの人がすごくよくやりがちなのが、
  タイトルを左上に太字で書いてー
  説明か箇条書きを細字でその下に書いてー
というPowerPointとまったく同じ画面構成です。こんな感じで。

Preziを作っていて、こんな感じで止まってしまうこと、ないでしょうか?

もちろん必要に応じてこの構成でもOKです。
ただこの画面の例だと、結局何が伝えたいのかイマイチわかりにくいですね。
(というか、赤字が大事なんだろうな、とはわかるんですが。笑)

このままでは、スライドとスライドの間の動きがぐにゅーんとなるだけで、動きが止まった状態ではPowerPointと差がなくなってしまいます。
というところで悩んでおられる方が意外と多いのかなぁ、と(僕の経験からの感覚なんですが)。
そこでここからは、このスライドをもっとわかりやすくPreziで作るため方法を、3つくらいのステップにわけてフロー順にご紹介してみようと思います。

※ちなみに、話をわかりやすくするために”パワポっぽい”という言葉を使ってしまっていますが、結局使い方次第でPowerPointでもクリエイティブなものが作れるので、
パワポをディスってるわけではありませんよ。PowerPointで作るクリエイティブプレゼンについてはまたそのうち。

 

STEP1
パワポの1スライドをストーリーにあわせて分解

こうしたスライドの文章に多く見られる特徴なのですが、プロセスとターゲット、そしてゴールを一文で書ききってしまう日本語特有の文章構成がひとつの要因なんだろうな、と。
もちろん、文法は正確だし明確な事実だけが書かれているので、日本人ならすっと読めるし、ふんふんなるほど、と納得もできるような気になります。
文章がうまい人が書いたスライドだと特に。

でも、自分が聞き手だとして、次の瞬間にこのスライドが隠されて「今の内容を自分の言葉で他の方に説明してください」と言われたら、どうでしょう。

プレゼンのリアルな目的として、
 「その場で聞いている人を納得させる」
のと同じくらい、

 「その人を媒介にして次のステップの人を説得してもらう」
というものがあります。

この目的をちょっと頭に置きながら、より分かりやすいプレゼンの構成を考えてみましょう。
まずはこのスライドをじっくり読んで、内容を頭に入れたらそれをできるだけシンプルに書き出してみます。
(説明をわかりやすくするために最初のスライド1枚をじっくり見ていきますね)

【プロジェクト】
オープンデータ実証実験 公共交通実証

【プロセス】
公共交通施設情報等をリアルタイムで提供

【ゴール】
緊急時に路線選択の支援、公共交通施設内での避難誘導に役立てる

【ターゲット】
公共交通機関の利用に不自由をきたしている交通困難者や、地域の公共交通機関利用者

だいぶすっきりしましたね。
ものすごく噛み砕いていうと、「空港とか駅とか、電車とかバスとかの情報をリアルタイムでシェアすることで、災害とか起きたときにわたわたしないようにしよー。」ということですね。

…噛み砕きすぎですかね。でもわかりやすくなったでしょう?
これを踏まえて、Preziを作り変えてみましょう。もともと2パス目の1画面でおさめられていた情報を、3パスに分解してつくります。

どうでしょうか、何をやっていて、何が目的で、誰が利益を得られるのか、はっきりしたと思います。
それに、「タイトルと本文」という構成も自然になくなって、シンプルですっきりとした新しい感じがしてきました。

レイアウトも、親カテゴリと子カテゴリが明確にビジュアライズされて、こんなふうに意味のある配置関係になるとよりPreziらしさが出てきますね。
ちなみに、この灰色の枠線は、Preziの「長方形フレーム」を使っています。

これだけでもだいぶ印象が変わりましたね。でもまだちょっと物足りない?
今日はここまでにして、次回はここからもう一歩進めて、イラストを加えてこんな風に発展させる方法をご紹介します。

Step2
続きをお楽しみに。→その②へ。

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